痛みへの治療・対応~関節編~
こんにちは。理学療法士の下川です。まだまだ寒い日が続いていますね。今回は痛みについてのお話です。
関節に痛みが生じると、その関節の周囲にある筋肉の緊張が高まり、いわゆるコリと呼ばれる状態になります。これは筋肉の緊張を高めることで、痛みを有する関節を動かさないようにするためで、筋性防御と呼ばれる一般的な対応ですが、これは無意識のうちに生じてしまいます。持続的な筋肉の収縮状態が続くと、エネルギーの要求量が増加してしまいます。このエネルギー要求量の増加はポリモーダル受容器と呼ばれる、痛みを感じる感覚器を敏感にさせてしまいますので、さらに痛みが強くなってしまいます。痛みが強くなれば、また筋肉の緊張を高めてしまいます。
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こうした悪循環が続くと、痛いために関節を動かす機会が失われていきます。その結果、関節が硬くなり、改善させるために多くの時間が必要となってしまいます。
この痛みと筋肉の悪循環を断ち切ることが初期治療として必要になります。医師は注射や薬などを使用して治療していきますし、私達 理学療法士は徒手的に筋緊張を緩めたり、神経の反射を利用して筋緊張を緩めたりしています。医師とリハビリスタッフが協力して、一人一人の患者さんをより良い方向に導いています。
痛みが出てから時間が経てば経つほど、回復に必要な時間が増えます。痛みが生じた場合はあまり我慢せず、お近くの医療機関へ行かれてみてはいかがでしょうか。
理学療法士 下川幸輝