[福岡]4月の料理教室中止のお知らせ(春の土用弁当のレシピ掲載)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4月の料理教室を中止させていただくことをご報告させていただきます。
(※ご予約を頂戴しておりました皆様には、順次ご連絡をさせていただいております。次回の料理教室は6月の予定ですが、4月のご予約を頂いていました皆様からお声掛けさせていただきます。)
今月の教室はおやすみですが、春が盛りのお野菜たちはどんどん出てきています。
この春だけのおいしさを見逃さないために、昨年ご紹介した春のお弁当のレシピをご紹介させていただきます。
外へ花見に、、、とはいきませんが、楽しい室内ピクニックのお手伝いになれば幸いです。来年また、一緒に春のお弁当をこしらえましょう。
春の土用弁当(たけのこ弁当)
・たけのこごはん
・天然鯛とたけのこの春巻
・煮卵風
・ふきの梅酢醤油漬け
・苺と芹の白和え
筍は竹かんむりに旬とかきます。
旬とはそもそも10日間を意味することば。筍が竹になるまでわずか10日間程度なので、旬の移り変わりの目安になぞらえた漢字表現と言えます。筍の伸びる速さは、竹の生命力そのもの。
その成長にあやかりつつ、一年にこの時期だけのお楽しみ。食べ逃したくない食材のひとつです。
たけのこご飯
[材料]
米 4合(600g)
油あげ 1枚
茹でたけのこ 1本
昆布出汁 600ml程度
薄口醤油 大さじ1
濃口醤油 大さじ1
本みりん 大さじ2
木の芽 適量
[作り方]
①米は研いで浸水させておく。※夏は浸水時間は30分ほど。
②茹でたけのこは、少し大きめに切る。まずたけのこを縦半分に切った後、5㎜幅に縦に切る。
穂先は3cm幅に、それ以外は1.5㎝幅に切る。油あげは粗みじん切り(小さめ)にする。
③浸水した米を一度ざるに上げ、水気をきる。炊飯器に入れ、だし汁と調味料を目盛りまで入れる。
さっと全体を混ぜ合わせる。
④油あげ、たけのこ、昆布(出汁用)を広げて加え、炊飯器にセットして炊く。
〇お弁当におすすめ!~水だしの昆布出汁~
お弁当にもおいしい出汁は、欠かせません。しかし、忙しい朝に出汁をひくのはハードルが高い…我が家では水出しの昆布だしを活用しています。コップに水と昆布(5㎝角~お好みで)を入れて一晩おくだけ、という手軽さです!
天然鯛とたけのこの春巻き
頬張った瞬間、口の中に広がる素材の香りと旨味、そして皮のパリパリ感。
薄い皮に包んで揚げることで、素材の味や香りが閉じ込められ、食べた瞬間に溢れ出します。
[材料]
鯛の切り身 人数分
(旬の白身魚)
塩 少々
酒 適量
春巻きの皮 人数分
茹でたけのこ 1本
ペコリーノロマーノ 適量
(塩で代用可)
水溶き片栗粉 適量
揚げ油 適量
[下準備]
・鯛の切り身に塩を振り、15分程置く。
・キッチンペーパーで余分な水分をふき取り、
酒をふっておく。
[作り方]
①鯛は適当な大きさに切る。骨があれば、骨抜きで取り除く。
筍は2㎜幅に切っておく。ペコリーノロマーノは2mm幅にスライスする。
②春巻きの皮に鯛、ペコリーノロマーノ、筍をのせ、巻く。巻き終わりは水溶き片栗粉で止める。
③中温に熱した油適量(分量外)で色よく揚げる。
煮卵風
我が家の定番。お好みで、酢や唐辛子を加えたり、オイスターソース・八角を足して中華風にしてもおいしいです。アレンジして、ご自宅の味を作ってみましょう。
[材料]
卵 6個
濃口醤油 30cc
みりん 50cc
[下準備]
・卵は常温に戻しておく。
[作り方]
①鍋に湯を沸かし、沸騰したら卵を静かに入れる。
約7分(好みで加減する)茹でる。
ポイント:古い卵の方が、殻が剥きやすい。
また、卵の殻が割れて白身が出てきてしまったら、お湯に酢を加えると白身が固まりやすくなる。
②調味液を合わせておく。
③茹でたらすぐさま冷水に取り、冷ます。
④殻を剥き、調味液に漬けて半日以上置く。
⑤卵は半分に切り、お弁当に詰める。お弁当箱の中で転がるようなら、
卵の底の部分を水平にカットする。
〇卵には旬がある?
卵の旬を考える上で、手がかりとなる言葉が季節を表す七十二候の中にあります。
それは「鶏はじめてとやにつく」という言葉で、ニワトリが春を感じて、卵を抱き始める様子を表現しています。この言葉からも、昔はニワトリも自然の中で生きている他の鳥類と同様に、春から初夏にかけて産卵を行なっていたことが分かります。
現在、一定の品質を保てる無精卵が市場の主流となっていますが、平飼いや放し飼いといった自然の状態で育てられたニワトリの有精卵も、直売所やオーガニックスーパーから手軽に入手することが可能です。ぜひ、この季節は濃厚で味のよい旬の卵を味わってみませんか?
ふきの梅酢醤油漬け
熊が冬眠から目覚め、最初に食すものがフキノトウと言われています。
フキノトウが花をつけた後、葉が伸び出し、葉柄が長く育ち、フキの旬(4~6月頃)を迎えます。
[材料]
蕗(フキ) 1束
酢 50㏄
みりん 大さじ3
梅醤油 大さじ1
(なければ濃口醤油)
塩 少々
かつお節 適量
[ふきの下処理について]
①ふきの茎を使いやすい長さに切り、まな板にのせて手のひらでゴロゴロと転がしながらこすり合わせ、板ずりする。
②鍋にたっぷりの湯を沸かし、1の塩がついたまま入れ、細いものは2~3分、太いものは5分ほどゆでる。
③(2)をざるにとり、皮をむく。3cmほどを1周むき、皮をまとめて一気にひっぱるとむきやすい。
[作り方]
①ふきは5㎝幅に切り揃える。
②鍋に調味料を合わせ、火にかける。沸いたら火を止め1を浸す。
③2~3時間ほど置き、味をなじませる。
④かつお節をフライパンで乾煎りし、パリパリになったら手でかつおぶしを握って粉末状にする。汁気を切った③にまぶす。
〇自家製、梅醤油を作ってみましょう
料理に使って余った梅干しの種。なんだか捨てるにはもったいないな、と思って小瓶に入れて醤油に漬けてみました。冷ややっこはもちろん、青魚を煮るときや、焼きおにぎりにもぴったりです。
苺と芹の白和え
白い雪の中から緑が芽吹いているような、春の白和え。
とろりとクリーミーな豆腐と練りごまのねっとりとした味わいを堪能しましょう。
[材料]
豆腐 1丁
塩 小さじ1程度
芹 1束
苺 ½パック
練りごま 大さじ4
みりん 大さじ2
濃口醤油 大さじ1
出汁 大さじ1
塩 ひとつまみ
[下準備]
・豆腐を数分茹でる。ざるにあげ、水気をよく切る。
キッチンペーパーに包み、数時間水切りする。
※目安としては、手で割れるほどしっかり水切りする。
①せりは根本を切り落とし、熱湯でさっと茹で、冷水にとりざるにあげる。
3cm幅に切り、醤油を回りかけて水気をしぼる。苺はへたをとり、4等分に切る。
②フードプロセッサーに、豆腐を手でちぎりながら入れる。
調味料を加え、なめらかになるまでフードプロセッサーをまわす。
③白和え衣をボウルに取り出し、 ①と和える。
1品でも、みなさんの食卓やお弁当に並び、おいしい~!を共有できましたら、幸いです。
管理栄養士 鳥飼