紫外線対策に良い栄養素・欠乏しやすい‟ある栄養素”とは?
こんにちは!管理栄養士の小森です。
今月は定期開催の栄養勉強会がありました。
5月テーマは『紫外線対策』
皆さんは紫外線対策はいつからはじめますか?もしくは毎日欠かさず日焼け止めを塗っていますか?
紫外線が与える肌への影響はシミ、そばかす、しわやたるみなど様々あり、女性の大敵といえます。しかし紫外線対策を徹底する一方で“ある栄養素”が欠乏しやすくなります。今日は紫外線対策に補いたい栄養素・欠乏しやすい栄養素、についてご紹介します。
≪紫外線が及ぼす影響≫
紫外線はUV-A、UV-B、UV-Cの3種類あり、お肌への悪影響を及ぼすのはUV-AとUV-Bの2種類あります。
UV-Aは真皮層まで届き、お肌の潤いを保つコラーゲンなどにダメージを与え、しわやたるみの原因となります。
UV-Bは表皮層に届き、肌の炎症、シミ・そばかすの原因となります。
紫外線は5月から9月にかけて一気に高くなります。お肌の健康を守っていくためには、夏のみならず紫外線防止対策が必要です。
≪紫外線ダメージケアは内側から!≫
紫外線対策を徹底しても、ダメージは完全には避けることが出来ません。肌が受けたダメージは外側だけでなく、内側からケアしていくことも必要です。
肌の老化を促進するものは活性酸素といい、肌を酸化させてしまう事で様々な影響を及ぼします。その為紫外線対策には、以下にあるような抗酸化作用、メラニン生成を抑える作用、潤いを与えて肌への刺激を軽減する作用のある栄養素を摂取が大切です。
〇カロテノイド(βカロテン・リコピン)
・抗酸化作用・紫外線に当たった後の肌の炎症抑制
多く含む食べ物:トマト、すいか、柿、鮭、えび、いくら、卵黄など
〇CoQ10(酸化型よりも、還元型がベター)
・抗酸化作用・シワの形成抑制作用
多く含む食べ物:食品内にはごく微量、サプリメントで摂ることが一般的
〇ビタミンC
・抗酸化作用・メラニン生成抑制・黒色のメラニンを透明にする・コラーゲンの合成
多く含む食べ物:果物類、野菜類
〇α-リノレン酸
・肌のバリア機能の維持
多く含む食べ物:亜麻仁油、えごま油など
〇グルタチオン
・メラニン生成抑制・黒色のメラニンを黄~赤褐色にする
多く含む食べ物:レバー、肉類、酵母、アボカドなど
特に皮膚が弱くて日焼け止めが塗れない、紫外線対策を徹底したい方はサプリメントからの摂取もお勧めです。詳細ブログはこちら
≪気が付かない”ある栄養素”の欠乏に注意≫
紫外線はお肌の天敵と言われていますが、すべてにおいて悪者なのでしょうか。
ある調査から、20代女性に調査をしたところ、週3回以上日焼け止めを使用した場合、血中のビタミンD濃度が常に欠乏状態にあるという事が分かりました。
ビタミンDは日光に含まれる紫外線を浴びることで体内で作られ、骨の形成に関わる重要な栄養素です。食べ物からでは鮭、アジ、干しシイタケ、干しきくらげなどから摂る事が出来ます。この栄養素が不足すると『骨粗鬆症』という骨の病気を発症しやすくします。
《意外なコロナとビタミンDの関係》
他にも、ビタミンDは免疫を強化する可能性が示唆されています。そのことから、現在ビタミンDとコロナウイルスの関係性について、多くの論文が発表されています。研究の結果から、ビタミンDの血中濃度が低い人ほど、コロナの重症率、死亡率が上昇することが分かったのです。
ビタミンDの多くの供給源は皮膚からになります。紫外線に当たることによって活性型のビタミンD3になるため、食事からの摂取だけではなく、紫外線によって活性型を生成することも同時に考慮する必要があります。
紫外線対策も大事ですが、日光に当たることを恐れ過ぎず外の光を1日15~20分程度は当たるようにしましょう。理想的な紫外線対策は、今回紹介した栄養素を外出前にしっかり補い、紫外線対策をしながらも、バランス良く日光浴もすることです。
コロナ下で今年の夏は多くの行事が思い通りにできなくなるかもしれませんが、こんな時期だからこそ免疫力を上げて、自分を守るために健康に暮らしていく事と向き合う時間を作ってみるのはいかがでしょうか。
当院は食事相談から、その方に合わせたサプリメントの相談も行っております。
栄養に関するご相談も遠慮なくお問い合せ下さいね。
スポーツ・栄養クリニック 福岡
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