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【福岡】2022年7月23日は土用の丑の日です!

こんにちは、管理栄養士の濵田です。

梅雨も明けて、暑い日々が続いています。こまめな水分補給を行っていきましょう!

さて、今回は夏バテ対策、スタミナ増強、疲労回復に役立つ滋養強壮の食品の代表格である鰻についてのお話です。

「夏バテ予防」のイラスト文字

 

★土用の丑の日とは

この時期になると耳にする「土用の丑の日」ですが、その言葉の意味はご存知でしょうか?
「土用」とは立夏・立秋・立冬・立春の直前の約18日間の「期間」を表す言葉です。

古代中国の陰陽五行説では、自然界に存在するもの、事象は木・火・土・金・水で出来ていると考えられていました。
木=春、火=夏、金=秋、水=冬と季節をイメージして当てはめ、残る土は季節の変わり目を象徴するとされていました。
このことから、「土用」とは、「季節の変わり目」を意味していると考えられています。

五行のイラスト

また、「丑の日」の「丑」とは、干支を表しています。
昔の暦では、日にちを「子・丑・寅・卯・辰・・・」と十二支で数えていたそうです。
つまり「土用の丑の日」とは、土用の期間(季節の変わり目)に訪れる丑の日のことを指しています。
ちなみに、夏の土用の丑の日だから立夏の土用と思いがちですが、夏の土用の丑の日は立秋の前の時期を指します。

 

★鰻を食べる風習

この時期にはうなぎを食べるのが風習になっていますが、何故、いつからうなぎを食べるようになったのでしょうか?
時代は奈良時代に遡ります。

7世紀~8世紀後半にかけて作られた日本最古の和歌集「万葉集」の中に、大伴家持(おおとものやかもち)が鰻について詠んだ

 

万葉集のイラスト石麻呂に  われ物申す  夏痩に 良しといふ物そ  鰻取り食せ

という歌があります。
「石麻呂(いわまろ)さんに申し上げたい。夏痩せに良いというものですよ。鰻を取って食べなさい。」という意味の歌だそうです。
石麻呂は教養がある立派な人物でしたが、生まれつきとても痩せていたそうです。
そんな石麻呂に、夏バテしないように鰻を勧めた歌だと言われています。

昔から、夏バテ予防には鰻を食べよう!という考え方があったのでしょうか?

平賀源内の似顔絵イラスト          ひつまぶしのイラスト(セット)

鰻を一般的に食べるようになったのが江戸時代と言われています。

ある鰻屋の商売を繁盛させる為に、蘭学者・平賀源内が「本日丑の日 土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」

と店先に看板を設置したことで鰻屋は大繁盛。他の鰻屋も真似をするようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が根付いていったそうです。

 

★鰻の栄養

鰻は、良質な脂質やタンパク質に加え、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。

ビタミンはA・B1・B2・D・Eを特に多く含んでいます。

ビタミンAビタミンAは眼の働きを正常に保ち、鼻や喉などの粘膜や皮膚を守る役割があります。

ビタミンB1ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換し疲労回復を助ける、脳と神経を正常に保つ役割があります。

ビタミンB2ビタミンB2は脂質やタンパク質の代謝に関わり、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。

ビタミンDビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。

ビタミンEビタミンEは抗酸化作用があり、動脈硬化の予防、皮膚の老化を抑える働きがあります。

 

その他、ミネラルは鉄・亜鉛・カルシウムを特に多く含んでいます。

鉄は貧血予防、カルシウムは骨や歯を丈夫にする働きを持つことは皆さんご存知かと思います。

亜鉛は味覚を正常に保ったり、タンパク質やDNA合成にも関わるミネラルです。

 

また、鰻に含まれるDHAやEPAなどの脂質は不飽和脂肪酸といって動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなど、さまざまな作用を持っています。

 

土用の丑の日に鰻を食べて、暑い夏を乗り切りましょう!

 

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