福岡市・薬院、東京都渋谷区・恵比寿、代官山の整形外科・スポーツ整形・リハビリテーション「整形外科 スポーツ・栄養クリニック」

院内勉強会を開催しました!

 

理学療法士の下川です。
先日、院内で勉強会を開催しました。
テーマは肩の機能解剖と可動域制限です。

肩関節はその構造上、難しい関節と言われています。構造的には肩甲骨の関節窩という面積の狭い土台と、上腕骨頭という広い面積をもつ腕の骨で関節を作っています。
動く範囲が非常に広いぶん不安定な状態となりやすいため、それを補強するためにたくさんの軟部組織で構成されます。

骨、靭帯、関節包などが密集しているので、一ヶ所で起こった炎症が他の組織に波及しやすいという特徴もあります。四十肩や五十肩は正式には肩関節周囲炎といいますが、文字通り肩関節の辺りに炎症が生じた状態というわけです。その肩関節の周囲にはたくさんの組織があるぶん、どの組織が原因であるかを正確に把握しなければなりません。

一般に、五十肩は放っておけば治るとも言われていますが、何の処置もされないと関節可動域がかなり制限された拘縮(こうしゅく)と呼ばれる状態に悪化する可能性があります。そうなると、お風呂で身体を洗う際に手が届かなかったり、着替えの際に痛かったり、トイレで拭けなくなったりと支障がでてきます。

正確に診断され、痛みのコントロールを行った状態でリハビリを行えば、改善までの期間が短縮されます。当院では医師が超音波画像診断装置(エコー)やMRIなどの評価ツールを用いて正確に診断し、その人の状態に合わせたオーダーメイドのリハビリを提供しています。また、すでに可動域制限が生じてしまった方には医師による麻酔下でのマニピュレーションという選択肢もあります。

また、転倒・衝突の際に肩のインナーマッスルが損傷する腱板損傷や夜中の激痛で発症する石灰沈着性腱板炎、関節唇損傷の術後にも対応しています。術後などでリハビリをできる施設をお探しの方もお気軽にご連絡ください。

何より早期診断・早期治療が時間的にも経済的にも少なくて済みます。
当院のリハビリテーション科には理学療法士・作業療法士が多数在籍し、医師・看護師と協力して対応いたします。

今回の勉強会では医師の参加もあり、最後に医師の視点からの見地を教えていただきました。職員一同、自己研鑽に励みながら日々の臨床に臨んでいます。

下川幸輝